パンジー

最終更新: 2007-12-10T23:23:53+09:00

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パンジー

パンジー（2）

パンジーの情報

最終更新: 2007-02-27T00:00:00+09:00

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一般名	パンジー
学名	Viola × Wittrockiana
科名と属名、園芸分類	スミレ科スミレ属の多年草（耐寒性一年草）。
英語名	pansy / garden pansy / heartsease / stepmother's flower
別名	サンシキスミレ（三色菫）、コチョウソウ（胡蝶草）、ユウチョウカ（遊蝶花）
花の情報	花色は紫、青、白、黄、橙、赤、黒（濃青による）など、緑以外は全ての色があるとされるほど多彩。花の中心部にブロッチといわれる紫や赤の模様が入のがパンジーの特色。複色花やブロッチのない品種もある。わずかに重なった2枚の上側の花弁、2枚の脇の花弁、下側3枚の花弁が結合するヒゲ、およびわずかな切れ込みを持つ1枚の下側の花弁からなる。
開花時期	11～翌5月
原産地	ヨーロッパ（園芸種）
適温	発芽温度15～20℃、寒さに強い
草丈	20～30cm
花径	5～12cm

その他外観に関すること

知識

パンジーとは園芸品種として改良されたスミレ科の植物で、現在何千種もあるといわれている。元をたどればイギリスに自生する「三色スミレ（ビオラ・トリコロール）」という野生種から改良されたものと考えられており、そのため亜名をViola tricolor hortensisとされることもある。ただし、園芸上用いられる変種は交雑、交配が進んだものであり、学名をViola × Wittrockianaとしてあらわしている。
パンジーは、1800年代に北欧で群性の大きくて鮮やかなスミレを作るために、野生のサンシキスミレ（Viola tricolor）と他の野生スミレ（V. lutea）、さらに近東のスミレ（V. altaica）を交配して生まれたとされる。1820年代から30年代には膨大な交配が行われ、その結果有名な品種は大衆的なものとなっていた。1835年までには400品種が存在していたとされ、1840年代までに鑑賞植物として親しまれるようになった。ビクトリア時代には低コストな鉄が入手可能になり、そのため温室が爆発的に普及し、現在知られている鮮やかな花が生みだされた。日本には幕末の1860年代に渡来し、当時は「三色スミレ」と呼ばれた。
交雑種であるパンジーの学名、Viola × Wittrockianaは、スウェーデンのビオラ学者、Wittrock氏にちなんで名付けられた。
より原種に近い小輪多花性の系統を日本ではビオラと呼ぶこともあるが、厳格な区別はない。
パンジーという名前はフランス語の「パンセ【pense'e】（思考・物思い）」から名付けられ、花の色と模様があごを突き出して考え込む人間の顔のように見えることにちなむとされる。
エリザベス朝時代から現在にいたるまで、英語の「pansy」は女みたいな男や女々しい男、転じて男性同性愛者を意味し、男らしくない、勇気がないとの意味で男性を侮辱するときの呼称として使われる。【ponce】（ヒモ）という単語は「パンジー」から来ているが、現在で言う売春婦からせびりとる男という意味はもともと無かった。一方【poncey】は現在でも女みたいな奴との意味。
栽培は比較的容易とされるが、日本では夏の暑さのために株が枯れてしまうこともある。
パンジーを低木や潅木の下に植えると、雑草の抑制効果を得ることができる。
媒染剤で処理した織物を染めるために使われていたこともある。
根茎などに弱い毒性を持つ。花は食用にできるが多食しないほうがよい。
ポーランドの国花。