プルトニウム【Plutonium】
プルトニウムの基本情報
- 最終更新
- 2007-04-26T00:00:00+09:00
- この記事のURI参照
https://www.7key.jp/data/science/element/pu.html#basic
プルトニウムの一般特性
- 名称/記号/番号
- プルトニウム / Pu / 94
- 分類
- アクチノイド
- 族/周期/ブロック
- 3 / 7 / f
- 密度/硬度
- 19840kg・m-3 / (不明)
- 単体の色
- 銀白色
プルトニウムの原子特性
- 原子量
- 244.0642amu
- 原子半径(計測値)
- 151(不明)pm
- 共有結合半径
- 不明
- VDW半径
- 不明
- 電子配置
- [Rn]5f6 7s2
- 電子殻
- 2, 8, 18, 32, 24, 8, 2
- 酸化数(酸化物)
- 3, 4, 5, 6(不明)
- 結晶構造
- 単斜晶系
プルトニウムの物理特性
- 相
- 固体
- 融点
- 913K(639.4℃/1182.9°F)
- 沸点
- 3503K(3228℃/5842°F)
- モル体積
- 12.30×10-3m3・mol-1
- 気化熱
- 333.5kJ・mol-1
- 融解熱
- 2.82kJ・mol-1
- 蒸気圧
- 不明
- 音の伝わる速さ
- 2260m・s-1(293.15K)
その他
- クラーク数
- 不明
- 電気陰性度
- 1.28(ポーリング)
- 比熱容量
- 130J・kg-1・K-1
- 導電率
- 不明
- 熱伝導率
- 6.74W・m-1・K-1
- イオン化エネルギー
- 584.7kJ・mol-1
プルトニウムのその他情報
- 最終更新
- 2007-04-26T00:00:00+09:00
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https://www.7key.jp/data/science/element/pu.html#basic
プルトニウムの特徴
アクチノイド元素の1つ。ウラン鉱石中にわずかに含まれていることが知られる以前は、完全な人工元素と考えられていた。超ウラン元素で、放射性元素でもある。プルトニウム239、241その他いくつかの同位体が存在している。半減期はプルトニウム239の場合約2万4000年(アルファ崩壊による)。硝酸や濃硫酸には不動態となり溶けない。塩酸や希硫酸などには溶ける。プルトニウムとその化合物は人体にとって非常に有害である。プルトニウムはアルファ線を放出するため、体内に蓄積されると強い発癌性を持つ。プルトニウムは金属状態では銀色だが、酸化された状態では黄褐色となる。金属プルトニウムは温度が上がると収縮する。また、低対称性構造を有するので、時間経過と共に次第に脆くなる。アルファ粒子の放出による熱のため、ある程度の量のプルトニウムは触ると暖かい。大きい量では水を沸騰させることもできる。
プルトニウムの歴史
最初に合成・分離したのは1941年2月23日、アメリカの化学者グレン・T・シーボーグ博士、エドウィン・M・マクミラン、J・W・ケネディー、およびA・C・ワールで、バークレーの60インチサイクロトロンを使ってウランに重水素を衝突させる方法による。この発見は戦時下だったため秘匿された。プルトニウムは最初の原子爆弾に使用され、ニューメキシコ州ホワイトサンドのトリニティー実験場で核実験に使われた。また、プルトニウムの発見からわずか5年後、第二次世界大戦末の1945年、原子爆弾として長崎市に投下された。
プルトニウムの用途
- プルトニウム239は、核分裂の起きやすさと合成の容易さのため、現代の核兵器における主要な核分裂性物質。1kgのプルトニウムが完全に反応したとすると、20キロトンのTNT相当の爆発エネルギーを生むことができる。
- プルトニウム238は、半減期87年のアルファ放射体であるため、人間の寿命程度のタイムスケールで直接保守することなく機能する必要がある機器の電力源に適している。そのため、宇宙探査機ガリレオやカッシーニの電源として同位体電池に持ちいられた。同様の技術がアポロ月面探査計画における地震実験にも用いられた。
- プルトニウム238は、人工心臓のペースメーカーの電源に用いられ、手術を繰り返すリスクを避けるのに役立っていた。近年ではほとんどが誘導電流で充電可能なリチウム電池に置き換わってきている。
その他
原子番号92のウラン、93のネプツニウムがそれぞれ天王星、海王星にちなんで命名されていたため、これにならい当時海王星の次の惑星と考えられていた冥王星(Pluto)から命名。
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Copyright (C) 2007 七鍵 key@do.ai 初版:2007年04月26日 最終更新:2007年04月26日