ヘリウム【Helium】
ヘリウムの基本情報
- 最終更新
- 2007-04-26T00:00:00+09:00
- この記事のURI参照
https://www.7key.jp/data/science/element/he.html#basic
ヘリウムの一般特性
- 名称/記号/番号
- ヘリウム / He / 2
- 分類
- 希ガス
- 族/周期/ブロック
- 18(0) / 1 / s
- 密度/硬度
- 0.1785kg・m-3 / (不明)
- 単体の色
- 無色
ヘリウムの原子特性
- 原子量
- 4.002602amu
- 原子半径(計測値)
- 不明(31)pm
- 共有結合半径
- 32pm
- VDW半径
- 140pm
- 電子配置
- 1s2
- 電子殻
- 2
- 酸化数(酸化物)
- 0(不明)
- 結晶構造
- 六方晶系
ヘリウムの物理特性
- 相
- 気体
- 融点
- 0.95K(-272.2℃/-458°F)
- 沸点
- 4.22K(-268.93℃/-452.07°F)
- モル体積
- 21.0×10-3m3・mol-1
- 気化熱
- 0.0845kJ・mol-1
- 融解熱
- 5.23kJ・mol-1
- 蒸気圧
- 不明
- 音の伝わる速さ
- 970m・s-1(293.15K)
その他
- クラーク数
- 8×10-7%
- 電気陰性度
- 不明(ポーリング)
- 比熱容量
- 5193J・kg-1・K-1
- 導電率
- 不明
- 熱伝導率
- 0.152W・m-1・K-1
- イオン化エネルギー
- 第1:2372.3kJ・mol-1/第2:5205.5kJ・mol-1
ヘリウムのその他情報
- 最終更新
- 2007-04-26T00:00:00+09:00
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https://www.7key.jp/data/science/element/he.html#basic
ヘリウムの特徴
無色、無臭で、最も軽い希ガス元素。全ての元素の中で最も沸点が低く、標準圧力下では温度を下げて絶対零度になっても液体のままであり、固化するにはさらに高い圧力をかける必要がある。
ヘリウムの歴史
1868年にフランスのピエール・ジャンサンとイギリスのノーマン・ロッキャーがそれぞれ別個に存在を予言。2人ともその年にあった日食の太陽光線について研究をしており、分光学での輝線スペクトルから未知の元素があることに気付いた。エドワード・フランクランドがジャンセンの予言を立証し、さらにその元素が太陽の観測から発見されたことから、ギリシャ神話の太陽神ヘリオスの名に「-ium」をつけた名前を提案した。1895年にイギリスのウィリアム・ラムゼー卿によりウラン鉱石からヘリウム単体が取り出された。スウェーデンの化学者ニールス・ラングレットとパー・テオドール・クレーベはラムゼーと別個にヘリウムの分離に成功した。1907年にアーネスト・ラザフォードとトーマス・ロイズはアルファ粒子がヘリウムの原子核(ヘリウム4)であることを発見した。また、1908年オランダのヘイケ・カメルリング・オネスは、0.9Kまで温度を下げることで液体ヘリウムを初めて製造した。この偉業により彼は1913年にノーベル賞を受けている。また、オネスの弟子であるウィレム・ヘンドリック・ケーソンは1926年に初めて固体ヘリウムを作ることに成功した。
ヘリウムの用途
- ヘリウムは空気よりも軽いため、浮揚用ガスとして使われ、広告用バルーンや天体観測用気球、軍事用偵察気球などに使用される。ヘリウムは水素の 92.64%の浮揚力があり、更に燃えないため、水素よりも安全なガスとして風船のガスなど広く利用されている。
- ヘリウムと酸素の混合ガスは、テクニカルダイビングなど、深海潜水用の呼吸ガスとして用いられる。これは、ヘリウムが窒素よりも麻酔作用が少ないため窒素中毒を起こしにくく、更に粘度が低いため高圧下でも呼吸抵抗が小さく、身体からの排泄速度が速いため、使い方によっては減圧症になる可能性を低減できる。ただし、欠点としてアヒルの鳴き声のような聞き取りにくい声となる(ドナルドダックボイス現象)こと、また熱伝導率が高いため体温調節が難しくなること、また空気と比較してはるかに高価であることなどが挙げられる。
- 超伝導や低温学など、絶対零度に近い環境での研究が必要な分野で冷媒として使用されている。
- ヘリウムはクロマトグラフィーなどの搬送ガスとしても使用されている。
- 水素爆弾では水素がヘリウムになる核融合反応が使用されている。
- 液体ヘリウムはロケットの噴射口を守る冷却剤、シリコンやゲルマニウム結晶の保護材、あるいは原子炉の冷却剤、超音速風洞実験での充満ガスとして用いられている。
- ヘリウムは分子が小さく極めて微小な孔にも浸入可能なため、配管のリークを高精度で検査するために用いられる。
その他
ギリシャ語の「太陽(helios)」から命名。ヘリウムは不活性の単原子ガスとして存在する。存在量は水素に次いで宇宙で2番目に多い。
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Copyright (C) 2007 七鍵 key@do.ai 初版:2007年04月26日 最終更新:2007年04月26日