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https://www.7key.jp/nw/routing/route_aggregation.html#what
経路集約とは、ルーティングテーブルの複数のエントリを1つのエントリにまとめることを指します。ルート集約、ルートサマリー、ルートアグリゲーション、スーパーネッティングとも呼ばれています。経路集約を効率よく行うためには連続したアドレス空間の割り当てが必要となります。連続したアドレス空間のネットワークアドレスをビットに変換をし、共通するビットの部分までサブネットマスクを移動させることによって複数のネットワークアドレスを1つのエントリにまとめることができるのです。
例として下図(図:Fig1)のような構成のネットワークを挙げます。
ドメインアルファは8個のクラスCネットワークで構成されており、経路を集約しなければルータAからのルーティングアップデートでルータBは次のようなルーティングテーブルを作成します。
宛先ネットワーク | ネクストホップ |
---|---|
192.168.0.0/24 | ルータA |
192.168.1.0/24 | ルータA |
192.168.2.0/24 | ルータA |
192.168.3.0/24 | ルータA |
192.168.4.0/24 | ルータA |
192.168.5.0/24 | ルータA |
192.168.6.0/24 | ルータA |
192.168.7.0/24 | ルータA |
ここでネットワークアドレスをビットに変換すると、これらの8つのネットワークアドレスは先頭から21bit目までが共通しています。そこで元々プレフィックス/24のアドレスをプレフィックス/21へとマスク長を短くすることによって、ドメインアルファのネットワークアドレスは192.168.0.0/21という1つのネットワークアドレスに集約することができるのです(図:Fig2)。
このことにより、ルータBのルーティングテーブルは下記の1エントリに集約することが可能です。
宛先ネットワーク | ネクストホップ |
---|---|
192.168.0.0/21 | ルータA |
経路を集約することにより経路情報の数が減れば、ルーティングテーブルのエントリ数を減らすことができ、ルータの使用メモリを減らすことができます。また、IPパケットが転送されるときにはルーティングテーブルから次の宛先が検索されるのですが、登録数が少なければ少ないほど検索にかかる計算量も少なくてすみ、ルータの負荷を軽減することにつながるのです。
また、経路集約を行うことの利点として、内部ネットワークトポロジーの変化を隠蔽することが挙げられます。例えば、内部ネットワークでフラッピングが発生していても外部ネットワークにアドバタイズする集約ルートは変化しないので、外部ネットワークに位置するルータはフラッピングに合わせて自身のルーティングテーブルを何度も修正する必要がありません。その反面、内部のトポロジーの変化が外部から見えないため、外部から内部ネットワークの障害をつかみづらいというデメリットもあります。
https://www.7key.jp/nw/routing/route_aggregation.html#supplement
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