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https://www.7key.jp/nw/routing/as.html#as
インターネットを1つのIP ネットワークと考えた場合、この規模が大きくなればなるほど相互接続する経路の数が増え続けることになります。当然、経路の数が増えますと、ルータのルーティングプロトコルによる処理や記憶領域の増大が問題となってきます。そこで、ASなる仕組みが考え出されたわけです。
AS 【Autonomous System】は「自律システム」とも呼ばれ、統一された運用ポリシーによって管理されたネットワークの集まりを意味します。もう少し分かりやすく言いますと、同じルーティング・ポリシーのもとで動作するルータの集合体のこと、となります。インターネットはそれ自体複雑で、一元管理が困難なネットワークです。そこでインターネットを多数のASの集合体として階層化し、ルーティングプロトコルで相互接続することにより、経路の数を削減できるというわけです。例えば、規模の大きなISP【Internet Services Provider】のネットワークは、大抵固有のASを形成しています(ただし、必ずしもISP=AS ではありません)。
このように、大規模システムを多数の分割したAS の集合とすれば、個々のAS の内部関係とAS 間の外部関係の2つに階層化することができます。そして、AS の内部ルーティングに使用されるルーティングプロトコルをIGP【Interior Gateway Protocol】、AS 間でのルーティングに使用されるルーティングプロトコルをEGP【Exterior Gateway Protocol】と呼びます。
https://www.7key.jp/nw/routing/as.html#igp
IGPは同一のAS内でルーティング情報を交換するプロトコルです。同じルーティングプロトコルが稼動するルータでも、違うAS内に設置されたルータ同士は通常ルート情報を交換することはできません。違うAS内のルータ同士がルート情報を交換するには再配布(redistribution)と呼ばれる動作が必要となります。IGPとして使用されるプロトコルは、「RIP」「OSPF」「IS-IS」などが有名です。「RIP」は比較的小規模なネットワークに適しています。また、中規模以上のネットワークには、「OSPF」、「IS-IS」などがより適しています。例えば、企業のネットワークにおいては「RIP」「OSPF」などが採用され、キャリアやプロバイダなどのネットワークにおいては「OSPF」「IS-IS」が採用されていることが多いようです。
https://www.7key.jp/nw/routing/as.html#egp
EGPは異なるAS間のルーティングを制御するプロトコルです。EGPという名前のEGP実装があることから、概念としてのEGPには小文字のsを付けEGPsとし、実装としてのEGPと区別する場合もあります。EGPとして使用されるプロトコルでは「BGP」が有名です。インターネット初期では「EGP」と呼ばれるプロトコルが使用されていましたが、現在では、「BGP-4(バージョン4)」がインターネットのAS間ルーティングにおける標準となっています。
https://www.7key.jp/nw/routing/as.html#asno